
ジオン注射療法(痔の日帰り手術)
ジオン注射療法(痔の日帰り手術)
いぼ痔(内痔核)に薬剤を注射する日帰りでできる治療法です。従来の痔核を切りとる手術とは違い、痛みや出血などのからだへの負担がとても少ないのが特長です。ジオン注を投与すると痔核の血流が減り、粘膜に癒着固定させることで、痔核の脱出や出血を改善させます。
治療中の痛みはほとんどなく、治療時間も短かいのが魅力です。最近では「切らない痔の治療」として、多くの患者様からご相談をいただいています。「手術は怖い」「仕事が忙しくて入院できない」といった方にもおすすめの治療法です。
ジオン注の有効成分は硫酸アルミニウムカリウム水和物とタンニン酸です。それらが痔核の出血状況や脱出状況を改善する働きをします。有効成分の頭文字からALTA(Aluminum Potassium Sulfate Hydrate/Tannic Acid)とも呼ばれています。
ジオン注射療法は、主に「内痔核(いぼ痔)」の方が対象です。特に、排便時に出血がある方や、痔核が脱出するけれど手で戻せる状態(II度、III度の痔核)に高い効果が期待できます。外痔核や、痔ろう、裂肛(切れ痔)は適応外です。また、痔核が大きくなりすぎて常に外に出てしまっている場合や、重度の貧血がある方、妊娠中・授乳中の方などは適応外となる場合があります。治療前に医師がしっかりと診察し、適応かどうかを丁寧にご説明いたします。「自分がジオン注射の対象になるのか知りたい」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
当院でのジオン注療法は保険診療で行います。自己負担額は3割負担の方で約20000 円前後です。
ジオン注射療法は、日帰りで受けていただくことが可能です。まず、事前に診察と検査で治療が適しているかを確認します、そして施行日を決定し、治療前日と当日の過ごし方のご説明を行います。当日はクリニックで着替えていただき、点滴をとります。手術室のベッドで横になり、肛門周囲に麻酔を行い、専用の針でジオン薬液を痔核に直接注射します。注射は痔核の4か所に分けて行うことで、しっかりと薬液が行き渡るようにします。処置自体は10〜15分程度で終わることがほとんどです。直後はベッドで1時間ほど休んでいただき、出血などないことを確認してご帰宅いただきます。基本的に翌日は注射後の肛門の様子や副作用を診察するために受診していただきます。治療に対する不安やご質問があれば、どんなことでも医師・スタッフにお尋ねください。
治療の変化
ジオン注射療法後翌日には出血や腫れが少なくなります。1〜3ヶ月後には痔核が退縮します。多くの方がすぐに普段の生活へ戻れますが、いくつか注意点があります。治療数日は激しい運動や飲酒、長時間の入浴は控えてください。まれに軽い痛みや腫れ、違和感が数日続くことがありますが、徐々に治まっていきます。出血や強い痛み、発熱などがみられた場合は、すぐにご連絡ください。再発予防や治療後の経過観察のため、定期的な受診も大切です。当院では、アフターケアまでしっかりとサポートし、ご不安なことはいつでもご相談いただける体制を整えています。安心して治療を受けていただけるよう、スタッフ一同、丁寧に対応いたします。
「痔の症状で長年悩んでいる」「痛い手術は避けたい」「日帰りで治療できる方法を知りたい」といった方に、ジオン注射療法は大変おすすめです。当院では、患者様の症状やご希望に合わせて最適な治療法をご提案し、不安な点もわかりやすくご説明いたします。まずはお気軽にご相談・ご予約ください。恥ずかしさや不安を感じやすい治療だからこそ、安心してご相談いただける環境づくりを心がけています。皆さまが「相談してよかった」と思えるよう、スタッフ一同サポートいたします。
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